2007年12月7日金曜日

たまに、気楽に。


BIG ISSUE最新号の特集は、「若者をホームレスにしない方法 誰もがホームレスになる時代に」。

自分自身の経験から、雇用問題や仕事の仕方には割と関心が高い。「格差社会」が叫ばれて久しいが、最近ではついにこんな本 も出た。自分はキュレーターになるという夢を持って大学院に進学したのだけれども、ドアの向こうには、実際思い描いていたのとは違う世界が広がっていた。入院(ってほんとに言うんだよ。いささか自嘲気味にだけど)後数週間で目標を見失って、途方に暮れた。今のうちに退学もしくは休学しようか、(自分の場合は、気持ちの問題なのだけど、「実家に帰る」という選択肢がないので)とりあえず学部時代を過ごした静岡に帰ろうか、と、何度も考えた。いくつかの就職支援事業をしている企業にお世話になって、結果的にそれらのサービスとは関係なく、就職が決まって、今こうして内定ブルーとか言っていられるなんて、1年前は全く考えられなかったこと。奇跡です。そして同時に、友人の言葉を借りれば、「偶然と必然が生んだ軌跡」だなあと、振り返って感じます。

ベンチャー企業の社長には、就職氷河期で内定がもらえず企業するしかなかった、という30歳前後の人たちも多い。就職先がなかったのでとりあえず進学→結局博士後期課程までいったけれどポストはなく、一般企業に行こうとしても年齢がネックになって雇ってもらえない、という人がたくさんいる。また、同世代には同じ理由からフリーターまたは派遣社員として、正社員でも納得のいかない仕事に従事してきて、30を節目に「どうせならやりたいことやろうと思って」仕事をやめて大学院に入学する人もいる。

BIG ISSUEが焦点を当てていたのは、生活保護を受けるような家庭で育ち、高等教育を受けられず、それが結果的にホームレス生活に繋がっていった人たちだった。「文化資本は経済資本に比例する云々」っていうブルデューの言葉が、現代日本でリアルに繰り広げられている。そして、欧米諸国と違って日本にはセーフティーネットが用意されていない。唯一頼れるのは親。だけど、親が死んじゃったらどうするんだろう?

高学歴なのに就職できない人たちも、不登校や引き篭もりやニートも、自分にとってはものすごく身近なトピックで、しかしどうにもできずに悶え苦しんだ(でいる)ので、ほんと、何かできないかなあと思う。若者は「若い」っていうだけでマスコミ的に価値が高いから、話題に挙がりやすいけれど、本当は20代後半以上の人たちのことを、もっと取り上げてほしい。ニートという言葉の定義は曖昧で、政府も「ニートたち」も、それを都合よく解釈しているようにも思える。

個人の性格が世の中のメジャーな空気と合ってないことも多いように感じるから、一概に社会システムが悪い!とは言い切れないなあ。というのが本音。(就活しているとき、「自分が社長だったら、自分を雇うかしら?」って考えると、「いらないなー・・・」って答えにたどり着くことが多かった。)

色んな原因(ねじれ)があるから、複雑だなあ。

ふと開いた本に、「遠くの戦争をなくすことに躍起になって、ストレスを抱えていたら元も子もない。あなたが笑顔でいることで、あなたの周りの小さな戦争はなくなるのだ。それはきっと、遠くの戦争を解決することにも繋がるのだ。」というようなことが書いてあった。なるほどなあ。私に何ができるか、まだ分からないけど、とりあえず人と地球にやさしい暮らしを心がけよう。


「ホームレスか過労死しかないんじゃないか」っていう雨宮処凛さんの言葉が、ズーンと響いたのでした。その前にうつ病になるかもしれないから、一生懸命、たまに、気楽に。

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